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仮歯の必要性

こんにちは。今日は治療時に用いる仮歯の必要性についてお話していきたいと思います。

具体的には主に10項目の意義があります。

①外来刺激からの保護⇒治療で歯を全部覆う被せ物を装着する際、そして神経が残っている歯においては神経に近接しているため、歯髄への刺激による知覚過敏や疼痛を防止する役割

②歯質破損の防止⇒咬合力や外力からの残存歯質の保護

③支台歯の汚染防止⇒被せ物をするまでの間、材質によっては製作期間で1週間以上かかるものもあります。その際お口の中で放置したままですと、唾液の中に含まれる細菌により汚染されるのでその防御

④口腔機能の回復⇒咀嚼、構音機能の回復の役割。歯が欠如していることにより噛みづらかったり発音しづらくなるためです。

⑤審美性の確保

⑥歯周組織の保護

⑦歯列の保全⇒支台歯、隣在歯、対合歯移動を防止し、咬合関係を保全。歯が欠如していたりスペースがあいてたりすると周囲の歯はスペースが空いてる方向に移動してしまうため、仮歯を設けることにより歯が移動することを防ぎ歯列不全を防止します。

⑧歯肉圧排⇒次回全部を覆うタイプの被せものをする際、仮歯を作成せづ、そのまま放置状態にしておくと、被せ物をする歯の周囲の歯肉が盛り上がり、いざ装着する際に歯肉が邪魔をして装着しにくくなるのを防ぐため

⑨最終補綴装置の設計指針⇒治療した歯について長期間にわたり経過観察する場合や、仮歯を入れた状態で他の治療なども進めてお口の中全体が安定するのを待って最終的な修復物を入れる治療をする際に用います。

⑩咬合採得の指標⇒咬合支持が失われてるケースにおいて咬合採得の指標に用いる。仮歯を入れたことによりちゃんと咬めているかどうか。

など、上記10項目が一般的に仮歯の必要性として治療において用いています。

また、仮歯自体は簡単に外せるように歯に軽く固定しています。仮歯が外れたままの状態が長く続くと最終的な修復物が合わなくなったり治療中の歯が傷ついたり歯列が動いてしまうこともあるので外れた際、壊れてしまった際は、すぐにご連絡いただければと思います。

今後も治療の説明や、治療時に用いる道具など引き続き説明していこうと思います。

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難しい抜歯について。

どれが難しい抜歯なのか?この問いに対する答えは複数あると思います。その理由としては、術者による技術の差もありますし、患者さんの捉え方も千差万別ですので、どれが正解かは一概には言えないからです。

そこで、ここでは難しい抜歯になる可能性がある歯に関してお話していきます。

①歯根肥大・・・歯の根っこが大きく膨らんでいる場合は、それを包み込む周りの骨も多くなり、引っかかってしまい抜歯が難しくなることがあります。

②歯根湾曲歯・・・骨に引っかかりやすく、難しくなる事が多いです。

③歯根離開が大きい歯・・・歯の股が広がっているもので、これも引っかかりやすいので、歯を分割して抜くことが多いです。

④癒着歯、癒合歯、奇形歯・・・歯の形が異常なものや、周りの骨と歯がくっついているもの(癒着)も難しいです。

⑤転位歯、捻転歯、傾斜歯・・・歯の位置が異常なものです。抜歯が難しくなることもあります。

⑥歯根破折・・・抜歯中に予期せず破折してしまうこともあります。これも、難易度があがってしまいます。

⑦齲蝕の放置・・・齲蝕(むし歯)を放置しておくと、歯が軟らかくなってしまうので、力が伝えづらく抜歯が難しくなります。

⑧埋伏歯・・・親知らずなどで、歯が埋まっているものは、周りの骨を削ったり、歯の分割も必要になることが多いです。

⑨健康な歯の抜歯・・・矯正のための抜歯などです。健康なので骨の中にガチっと埋まっている為、難しいことが多いです。 

極力は抜歯をせずに治療を進めていく事は大事なことだと考えます。

しかし、抜くべき歯を抜かないで放置して、重症な感染症に移行してしまうことは避けなければいけません。抜歯が治療の第一選択にもなり得るということです。

しっかりとした診断と、患者さんと意思疎通、相談しながら、最適な治療を進めていけるよう心掛けておりますので、ご相談頂ければと思います。

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