徐々に起こる惨事
「奥歯１本、抜けていても分からないし、他の歯でも噛めるから。。」と、そのまま放置していた人がいました。確かにすぐに何かが起こったわけではありません。しかし、実は大変なことが徐々に起きつつあったのです。
その歯に噛み合わせで対応していた歯が伸びてきたのです。この現象を挺出（ていしゅつ）と言います。伸びた歯は、歯槽骨とともにどんどん伸びてきて、最後には下の隙間に届くまで来ることがあります。
もちろん使い物にはなりません。他の噛み合わせもおかしくなってきます。結局放置したことで、１本の歯ばかりではなく、さらにもう１本健康な歯を失うことになったのです。
上の歯だけでけでなく左右に隣り合った歯が空いたスペースに倒れ込んでくることや移動してくることもあります。
このように歯というものはお互いに支え合い、影響しあって大切な機能を果たしているのです。不要な歯は１本もありません。
そのためにインプラントの１本が大切な役割をするのです。
連鎖反応をストップさせるには
喪失歯を補う方法として、最も多く使われているのが部分入れ歯かブリッジです。
ブリッジは抜けた歯を両脇の歯で支えるとい方法です。しかしこの両脇の歯に対する負担は、ゆくゆくその歯もぐらつかせることになります。
つまり、１本の歯の喪失は、次の歯の喪失を招くという連鎖現象を引き起こすのです。
その点、インプラントはそれ自身が独自に植立した人工歯です。
もう一度失くした歯を取り戻し、噛む機能を取り戻す唯一の方法です。
減らす治療ではなく増やす治療なのです。
