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抜けてしまった歯をなぜ牛乳に漬けるか

こんにちは。本日は、怪我などで歯が抜けてしまった場合の初期対応について説明させていただきます。

子供たちの運動会があるこの時期になるとテレビの医療系番組や情報番組などで取り上げられることもあり、最近では知識として知ってる方も非常に増えてるのが「抜けた歯は牛乳に漬けて病院に行くといい」という物です。

では、なぜ水ではなく牛乳であるか。最大の理由は浸透圧です。

抜けた歯をもう一度戻すことができるかどうかは、抜けてからの時間が短く、かつ、歯の周囲についている歯根膜という膜をどれだけ正常な状態で残すことができたかにかかっています。しかし、この膜は非常にデリケートで、異なる浸透圧の液体の中に漬けると破壊されてしまいます。

そのため、人間の体液に対して非常に浸透圧の低い水道水に長時間漬けてしまうと、膜が破壊されてしまいます。

それに対し、牛乳は比較的体液に浸透圧が近く、膜を破壊することなく乾燥を防ぐことができます。また、日本で販売されている飲料には厳しい殺菌基準が定められているため未開封状態なら非常に清潔です。さらに、コンビニや学校の購買部など、どこでも買うことができます。

つまり、牛乳は最も容易に手に入る清潔な細胞保存液と言えるわけです。

以上が、抜けた歯を牛乳に漬ける意味です。

もしもの時に思い出していただけたら幸いです。

折角のスポーツの秋です。怪我に気を付けて運動を楽しんでください。


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